吉野家×ポンパドウルをマッチングしたASTRA FOOD PLANの「かくれフードロス」循環ビジネス
2023/04/14
ASTRA FOOD PLANは社員数4名の小さな会社。今、サプライチェーンを巻き込んで、社会に大きなインパクトを生み出そうとしています。
同社は「かくれフードロス」の問題を提起します。一般的なフードロスは、小売店や飲食店、家庭など市場に出た後で、廃棄される食品を指します。一方で、規格外野菜や過剰生産のため畑に捨てられてしまう野菜など、生産現場でもロスが発生しています。また、ふつうは食べられない野菜のヘタや芯など、加工次第で食べられる部分も廃棄されます。これら盲点となっているロスを総称して、同社は「かくれフードロス」と定義しているのです。同社によると、570万トン/年間のフードロスがあるのに対し、「かくれフードロス」は2500万トンと、5倍近くにのぼります。
この社会課題を解決へ導くのが、同社が開発する「過熱蒸煎機®」です。野菜を乾燥させて野菜パウダーをつくることのできる機械を、「かくれフードロス」が大量に発生する農家や食品加工会社に販売しています。詳しいことは省略しますが、過熱蒸煎機®はフリーズドライなど従来の技術より、圧倒的に速く、そのために低コストで食品を乾燥させることができます。従来は、捨てられてしまうものを、わざわざ高いコストをかけて乾燥させようという発想はありませんでしたが、これならば「かくれフードロス」の利活用を、ビジネスとして成立させられます。
そんな同社の事業に賛同する企業のなかの2社が、大手牛丼チェーンの吉野家とベーカリーチェーンのポンパドウル。吉野家が、牛丼に使用する玉ねぎを加工するプロセスでは、大量の端材が出ます。これを、過熱蒸煎機®で玉ねぎパウダーにして、ポンパドウルに提供。パウダーを練り込んだオニオンブレッドなど、商品化を実現しました。
ASTRA FOOD PLANは発明した過熱蒸煎パウダーは、現在のところ活用事例がなく、今回のように複数社をつないで用途を提案していくことが、事業の重要な課題となります。独自の技術を持ち、機械を販売し、さらにこれまでなかった市場を創造するのが、同社の真骨頂。ASTRA FOOD PLANは現在、他数十社との連携を進めているといいます。優れた技術とビジョンがあれば、賛同する仲間を集め、みんなで社会を変えていくことができる!中小企業を勇気づけるビジネスストーリーです。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000099210.html
制作:ソルバ!
https://solver-story.com/
https://solver-story.com/?p=3184
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